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受領書の書き方|物品・書類・現金を受け取ったときの無料テンプレート

「取引先から見本品が届いたので、受け取った証拠を残してほしいと言われた」「業務委託先から成果物のデータを納品してもらったけれど、口頭のお礼だけで大丈夫かな…」――そんなときに登場するのが**受領書(じゅりょうしょ)**です。

領収書はよく耳にするけれど、受領書となると「何のためにあるの?」「領収書と何が違うの?」と戸惑う方も多い書類です。この記事では、受領書の役割、領収書や納品書との違い、印紙税の扱い、そして書き方の基本までを、順を追ってやさしく解説します。読み終わるころには、自分で一枚つくれるようになっているはずです。


受領書とは?「受け取りました」の証明書

受領書とは、物品・書類・データ・金銭など、何かを受け取った人が渡した人に対して「たしかに受け取りました」と証明する書面です。取引の当事者間で「渡した・受け取っていない」というトラブルを防ぐために交わされます。

日常的な場面では、次のようなときに登場します。

  • 取引先から見本品・サンプル・備品を受け取ったとき
  • 業務委託先から成果物や納品物を受け取ったとき
  • 重要書類(契約書の原本、免許証、鍵、預かり物)を受け渡すとき
  • 引っ越し業者や運送会社から荷物を受け取ったとき
  • 会社の備品を社員が一時的に持ち出すとき

つまり受領書は、「モノや書類が確かに相手の手に渡った」という事実を後から確認できるようにする、シンプルな記録なのです。


領収書との違い|「金銭以外もカバーする」のがポイント

受領書と似た書類に領収書があります。実はこの2つ、法律用語としては大きく重なる部分があるのですが、実務では使い分けられています。

種類 受け取る対象 主な用途
領収書 金銭・有価証券(お金) 代金の支払いを受け取った証拠
受領書 物品・書類・データなど金銭以外 モノや書類の引き渡しの証拠

国税庁の分類では、印紙税法上の「金銭又は有価証券の受取書」に該当するのは、あくまでお金や小切手・手形などの有価証券を受け取ったときの書面です。物品そのものの受領を証明する書類は、この分類には含まれません(出典:国税庁 タックスアンサー No.7105)。

そのため、実務では次のように使い分けるのが一般的です。

  • 代金を受け取った → 領収書
  • 商品・書類・データを受け取った → 受領書

ただし、金銭のやり取りでも「預り金の受領書」のように受領書という言葉を使うケースもあります。名称よりも「何を受け取ったか」が本質だと理解しておくと、判断に迷いません。


納品書・検収書との関係

受領書は、しばしば納品書検収書とセットで話題になります。取引の流れの中で、それぞれ役割が違います。

書類 発行する側 タイミング 意味
納品書 納品する側(売り手) 商品を渡すとき 「これを納めました」
受領書 受け取る側(買い手) 受け取った直後 「たしかに受け取りました」
検収書 受け取る側(買い手) 中身を確認したあと 「数量・品質に問題ありませんでした」

受領書は「モノが手元に届いた」ことを示すだけで、中身の検品まではしていません。一方、検収書は「開封して内容を確認し、注文どおりだったのでOKです」という段階の書類です。

小さな取引や日常的な備品の受け渡しなら受領書だけで十分ですが、金額が大きい取引や、システム開発などの成果物には受領+検収の二段階を踏むのが安心です。


受領書に書くべき7つの項目

受領書に決まった様式はありませんが、次の7項目を押さえておけば実務上まず困りません。

1. タイトル

「受領書」と冒頭に書きます。物品に限定した書類だとわかるよう「物品受領書」と書いてもかまいません。

2. 宛名(渡してくれた相手)

「〇〇株式会社 御中」「〇〇様」のように、渡してくれた側を明記します。個人名の場合はフルネームが基本です。

3. 受領した日付

実際に受け取った年月日を書きます。荷物が届いた日、データが送信された日など、事実の日付を正確に記載します。

4. 受領した品目・数量

何をいくつ受け取ったのかを具体的に書きます。品名・型番・数量・単位を並べて表にすると読みやすくなります。

品名 数量 備考
A社製サンプル品(型番XYZ-01) 3個 段ボール1箱
契約書原本 1通 甲乙記名押印済み

5. 受領した内容の状態(任意)

「外装に破損なし」「未開封」「中身確認済み」など、状態を書いておくと後日のトラブル防止になります。中身までは確認していない場合は「※内容の確認は別途行います」と書き添えるのが親切です。

6. 受領者の署名または記名押印

受領書の下部に、受け取った側の会社名・部署・氏名を書き、押印します。個人の場合は住所と氏名を書いておくと、より確実です。

7. 発行日

受領書を作成した日付を末尾に入れます。「受領日」と「発行日」がずれる場合は、両方書いておくと親切です。


印紙税は必要?物品受領書は原則不要

「受領書にも収入印紙って貼るの?」と気になる方も多いはずです。結論から言うと、物品や書類の受領書には印紙は必要ありません

印紙税法で課税されるのは、あくまで「金銭又は有価証券の受取書(第17号文書)」です。国税庁のタックスアンサーでも、「印紙税の課税対象となる受取書は、金銭又は有価証券の受取書に限られていますので、物品の受取書などは課税文書にはなりません」と示されています(出典:国税庁 タックスアンサー No.7105)。

一方、次のような場合は印紙税が絡んできます。

  • 金銭を受け取った場合:5万円以上なら原則200円の印紙が必要(売上代金の場合、100万円超はさらに段階的に上がる)(2026年7月時点)
  • 売上代金以外の金銭(借入金・保険金・損害賠償金など)を受け取った場合:5万円以上で一律200円
  • 営業に関しないお金(個人間・非営利団体など)を受け取った場合:非課税

「受領書」というタイトルであっても、中身が金銭の受取なら実質的には領収書と同じ扱いになり、金額次第で印紙が必要になる点だけ覚えておくと安心です(出典:国税庁 タックスアンサー No.7141/2026年7月時点)。


【実例】業務委託先から成果物を受け取るケース

フリーランスのデザイナーに依頼したロゴデータを受け取った、といったケースを想定してみましょう。この場合の受領書は、次のような内容になります。

  • タイトル:受領書
  • 宛名:〇〇デザイン事務所 △△様
  • 受領日:令和8年7月4日
  • 品目:ロゴデータ一式(AIファイル・PNG・PDF、計3ファイル)
  • 状態:メール添付にて受領。ファイル開封を確認済み。
  • 備考:内容の最終確認は別途、社内チェックのうえ検収書を発行します。
  • 受領者:株式会社□□ 総務部 山田太郎 印

このように「受け取った事実」だけを軽く残しておき、中身の合否は後日の検収書に譲る、という二段構えにすると、依頼側・受注側どちらも安心して次の工程に進めます。


電子受領書として保存するときの注意

紙で受け渡しするのが従来のスタイルですが、最近はメールやクラウドで受領書をやり取りするケースも増えました。この電子データは、電子帳簿保存法の対象になります。

2024年(令和6年)1月からは、電子的にやり取りした取引関係書類は、原則として紙に印刷せずデータのまま保存することが求められています(2026年7月時点)。受領書もこの「電子取引データ」に含まれるため、次の点に気をつけてください。

  • 電子メールやクラウド経由で受け取った受領書PDFは、そのままデータで保存する
  • 検索できる状態にしておく(日付・取引先・金額などで探せるように)
  • 改ざん防止措置(タイムスタンプや訂正削除履歴が残るシステムでの保存)を講じる

紙の受領書をスキャナで取り込んで電子保存する場合も、2024年の改正でタイムスタンプ要件が緩和され、以前より使いやすくなっています。ただし、事業として発行・受領する書類の場合はルールがやや細かくなるため、社内で電子保存を導入するときは経理担当や税理士に一度確認しておくと安心です。


よくある質問(FAQ)

Q. 受領書と領収書、両方もらう必要はありますか?

基本的にはどちらか一方で十分です。金銭のやり取りなら領収書、モノや書類のやり取りなら受領書、と使い分けます。ただし、代金と一緒に商品も受け渡しする場合など、両方を発行してより丁寧に記録することもあります。

Q. 受領書に印鑑は必要ですか?

法律上、必ずしも押印は必要ありません。署名(記名)だけでも有効です。ただし、日本の商習慣では「押印があるほうが正式」と受け止められる場面が多いので、可能なら記名+押印にしておくと相手にも安心してもらえます。

Q. 受け取った直後にサインを求められました。中身を確認していないのに大丈夫?

このようなときは「外装に破損なし。内容確認は後日」と一言書き添えるのがおすすめです。運送会社の伝票のサインなど断りづらい場面でも、「中身は未確認です」と伝えておけば、あとで数量違いや破損があっても交渉の余地が残ります。

Q. 受領書を紛失したらどうすればいい?

発行側にお願いして再発行してもらうか、控えのデータを共有してもらいましょう。日常的にはスマホで写真を撮る、スキャンして電子データで残しておくといった簡単なバックアップが安全です。

Q. 個人間でモノを譲るときも受領書は作れますか?

もちろん作れます。フリマや譲渡でトラブルを避けたいときは、簡単な受領書を作っておくと安心です。特に高額な品(時計・家電・楽器など)を人に譲るときは、「たしかに受け取りました」の一枚があるだけで、後日の「聞いていない」を防げます。

Q. 電子データで受け取った受領書は印刷して保管すべきですか?

2024年1月以降は、原則としてデータのまま保存する必要があります。プリントアウトだけで済ませるのは、事業者の場合は要件を満たさなくなっているので注意してください。個人利用であれば厳密なルールはありませんが、日付・相手・内容が検索できる形で残しておくと安心です。


まとめ:受領書は「渡した・受け取った」を丁寧に残す一枚

受領書は、金銭以外のあらゆる「受け渡し」を証拠として残すための、身近で頼れる書類です。難しい様式はなく、「いつ・誰から・何を・いくつ受け取ったか」がひと目でわかれば十分に役割を果たします。

  • 領収書は「お金」、受領書は「モノ・書類・データ」の受け取り証明
  • 納品書・受領書・検収書は取引の3ステップ
  • 物品受領書には原則として印紙は不要
  • 金銭を受け取ったときは、金額に応じて印紙が必要
  • 電子で受け取った受領書はデータのまま保存

このあたりを押さえておけば、初めての受領書でも安心して作れます。ちょっとした受け渡しでも一枚残しておくと、信頼関係を長く保つ助けになります。


記事の参考にした情報源

この記事は、以下の公式情報源を確認して執筆しています(2026年7月時点)。 制度・税制は改正されることがあるので、実際に書類を作る前に、 下記のリンク先で最新情報をご確認ください。


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話し言葉で受領書を作ってみる → /juryo

まずは1枚、作ってみることから始めてみましょう。