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請求書の書き方&送るタイミング|フリーランス初心者のためのやさしい入門

初めて請求書を発行するとき、「何を書けばいいの?」「いつ送ればいいの?」と迷う方はとても多いです。この記事は、フリーランスや副業を始めたばかりの方向けに、請求書の基本項目・送るタイミング・インボイス制度・消費税や源泉徴収の書き方まで、やさしく整理した入門ガイドです。読み終わるころには、自信を持って1枚目の請求書を出せるようになります。

そもそも請求書とは?

請求書は、「お仕事の対価として、いくらを、いつまでに、どこへ振り込んでほしいか」を取引先に伝える書類です。口約束だけだと金額や期日のズレが起きやすいので、書面(PDFなど)で残しておくのが一般的です。

請求書には法律で決まった様式はありませんが、後述する「インボイス制度」の登録事業者になっている場合は、いくつか必ず入れるべき項目があります。

請求書に入れる基本項目

まずは、どんな取引でも共通して入れておきたい項目です。

項目 内容の例
発行日 2026年7月31日(多くは月末日付)
請求書番号 2026-0001 など、自分で管理しやすい連番
宛先 株式会社◯◯ 御中/担当者名 様
発行者 自分の氏名(屋号)・住所・連絡先
件名 「6月分 デザイン制作費として」など
明細 作業内容・数量・単価・金額
小計 税抜きの合計
消費税 10%(軽減税率対象なら8%)
合計金額 税込みの請求額
振込先 銀行名・支店名・口座種別・口座番号・名義(カナ)
支払期限 2026年8月31日 など
備考 振込手数料の負担、源泉徴収の有無など

宛先の書き方の注意

会社宛てなら「御中」、担当者名まで書くなら「◯◯様」を使います。「御中」と「様」を同時に使うのはマナー違反とされているので、どちらか一方にします。

件名は「何月分の何か」を明確に

「6月分 記事執筆料として」「Webサイト制作費(第1回)」のように、いつの・何の対価かがひと目でわかると、経理担当者にも親切です。

発行と送付のタイミング

フリーランスの取引で一番多いのは「月末締め・翌月末払い」というリズムです。

  • 締め日:その月の作業分をまとめて確定する日(例:6月30日)
  • 請求書発行日:締め日と同じ日にするのが一般的(例:6月30日付)
  • 送付タイミング:締め日の当日〜翌月初めの数日以内
  • 支払期日:翌月末(例:7月31日)

送るタイミングの目安表

パターン 締め 発行日 支払期日
月末締め翌月末払い(最多) 6/30 6/30 7/31
月末締め翌々月末払い 6/30 6/30 8/31
15日締め当月末払い 6/15 6/15 6/30
都度払い(単発案件) 納品時 納品日 発行から30日以内

契約時に「締め日」「支払サイト(発行から入金までの日数)」を確認しておくと安心です。口頭でしか決めていない場合は、初回の請求書を送る前にメールで一度確認しておくとトラブルを防げます。

送付方法

最近はPDFをメール添付するのが主流です。「ご請求書をお送りいたします。ご査収のほどよろしくお願いいたします。」といった一文を添えて送ります。取引先によっては、専用の請求書アップロードシステムや郵送での原本提出を求められることもあるので、事前に確認しておくとスムーズです。

インボイス制度の基本

2023年10月から「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」が始まりました。取引先が消費税の仕入税額控除を受けるためには、あなたが発行する請求書が「適格請求書(インボイス)」の条件を満たしている必要があります。

適格請求書に必要な追加項目

通常の請求書項目に加えて、次の情報が必要です。

  • 登録番号(T+13桁の数字。例:T1234567890123)
  • 適用税率(10%対象・8%対象を分けて表示)
  • 税率ごとの消費税額

登録番号は、税務署に「適格請求書発行事業者」として登録申請することで発行されます。登録するかどうかは、取引先との関係や自分の売上規模で判断が変わるので、迷ったら税務署や税理士に相談してみるのが安心です。

登録していない場合

登録番号がない請求書でも、書類として無効になるわけではありません。ただし取引先が消費税の控除を受けられないため、値引きや取引条件の見直しを求められることがあります。

消費税の計算例

税抜金額から税込金額を出すのは、意外とシンプルです。

  • 作業料(税抜):50,000円
  • 消費税10%:5,000円
  • 合計(税込):55,000円

複数の明細がある場合は、明細ごとの金額を合計してから消費税をかけます。

項目 数量 単価 金額
記事執筆(3,000字) 3本 15,000円 45,000円
画像選定 3本 2,000円 6,000円
小計 51,000円
消費税(10%) 5,100円
合計 56,100円

源泉徴収がかかる場合の書き方

デザイン料・原稿料・イラスト料・翻訳料などは、報酬を支払う側(取引先)が源泉所得税を天引きして納める仕組みになっています。個人への支払いが対象で、法人には基本的にかかりません。

源泉徴収税額の目安

  • 支払額100万円以下:支払額 × 10.21%
  • 支払額100万円超の部分:× 20.42%

記載例(税抜50,000円のデザイン料の場合)

項目 金額
デザイン料(税抜) 50,000円
消費税(10%) 5,000円
小計 55,000円
源泉徴収税額(△) △5,105円
お振込金額 49,895円

源泉徴収税額は「税抜金額 × 10.21%」で計算するのが一般的です(消費税を明確に区分して請求書に書いている場合)。備考欄に「源泉徴収税額は税抜金額を基準に算出しています」と書いておくと、取引先の経理も迷いません。

天引きされた源泉徴収税は、確定申告のときに精算されます。年間の源泉徴収額は「支払調書」で確認できることが多いので、大切に保管しておきましょう。詳しい確定申告の相談は、お近くの税務署や税理士に確認するのが確実です。

未入金だった時の対処

支払期日を過ぎても入金がないと、不安になりますよね。対応は「温度感を少しずつ上げる」のがコツです。

ステップ1:期日から数日後(やわらかく)

まずは行き違いの可能性を疑います。

お世話になっております。6月分のご請求について、念のためのご確認です。もし処理が完了しておりましたら、行き違いのご連絡となりましたら失礼いたします。ご確認いただけますと幸いです。

ステップ2:1〜2週間後(もう一段しっかりと)

先日お送りした請求書について、まだ入金の確認が取れておりません。お手数ですが、ご状況をお知らせいただけますでしょうか。

ステップ3:それでも反応がない場合

内容証明郵便での督促、少額訴訟、弁護士への相談といった方法があります。金額が大きい・長期化しそうな場合は、無理に一人で抱えず、法律の専門家に相談するのが安心です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 請求書に印鑑は必要ですか? A. 法律上は必須ではありません。電子印鑑(画像の印影)で十分な取引先が多いですが、押印を求められる場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。

Q2. 請求書はいつまで保管すればいいですか? A. 個人事業主の場合、原則として発行・受領した請求書は7年間の保存が必要とされています。電子保存する場合は電子帳簿保存法のルールに沿うのが一般的です。

Q3. 請求書の金額を間違えてしまいました。どうすればいい? A. まずは取引先に連絡し、正しい内容の請求書を再発行します。件名や請求書番号に「(再発行)」と入れて、古い分は破棄してもらうよう伝えるとスムーズです。

Q4. 振込手数料はどちらが負担するのが普通ですか? A. 契約や商習慣によりますが、支払う側(取引先)が負担するケースが多いです。あらかじめ「振込手数料は貴社にてご負担ください」と備考欄に書いておくと、後のトラブルを防げます。

Q5. インボイス登録していないと仕事が減りますか? A. 取引先の方針によります。個人向けサービスや免税事業者との取引が多い場合は影響が少ないこともあります。判断に迷ったら、税務署や税理士への相談が安心です。

まとめ

請求書は「金額・振込先・期日」の3つが正しく伝われば、まずは合格点です。慣れてきたら、インボイス対応や源泉徴収の書き方も少しずつ整えていけば大丈夫。1枚1枚が、あなたの事業の記録になります。

「文章を考えるのが面倒」「フォーマットに悩みたくない」という方は、話し言葉から請求書のたたき台を作れるツールもあります。まずは気軽に試してみてください。

話し言葉で請求書を作ってみる → /seikyu